光を使ったセンサー
2024.07.01
当社では演出装置を数多く製作していますが、その機械を制御するにはセンサーが不可欠です。今回は光を使ったセンサーについて紹介します。
■フォトマイクロセンサー(溝形・透過型)
こちらのセンサーは最もよく使用するセンサーです。コの字の溝には光を出すところと、光を感じる部分が向かい合っています。溝に遮光板が通ると光が遮断され、それを検知できます。
出典:オムロン株式会社
例えば、昇降装置などで上限と下限にセンサーを設置し昇降するモノに遮光板をつけると昇降物の位置が検出できます。
使用例:昇降装置の上限/下限センサー
■透過型センサー
フォトマイクロセンサーと方式は同じですが、光を出す部分と、光を感じる部分が分かれていて、モノが通過したことを検知します。次に紹介する反射型より誤検知が少なく信頼性が高いです。
出典:オムロン株式会社
以下はペットボトルロケットの通過を検知して、LEDリングを光らせています。確実に検知するため透過型センサーを使用しました。
使用例:ペットボトルロケットの通過センサー
■反射型センサー
光を出す部分のすぐ隣に光を感じる部分があり、出した光がモノに当たって反射してきた光を検出します。センサーの前をモノが横切ると検知します。センサーヘッドが1つのため使いやすいですが、黒色などの検出は不安定です。
以下の例は、壁に設置したセンサーで来館者を検知しLEDの柱を光らせてしいます。ヘッドが2つ必要な透過型センサーでは設置が難しい環境なので、反射型を使用しました。
使用例:光柱の反射型センサー
■回帰反射型センサー
透過型と反射型の間のようなセンサーで、センサーヘッドは1つで反射型と同じですが、光の先に反射板を置き、モノがないときは反射板からの光を受光しています。モノが通過すると光が遮られ検知します。また反射板は斜めから光を当てても光が来た方向に反射する特殊な構造になっています。
以下は少し特殊な使い方ですが、検出したいモノに専用の反射シールを貼り付け通過を検出しています。
■まとめ
身近には見えない赤外線を使ったセンサーが多く意識しませんが、光センサーは使い勝手が良いので機械装置には多く使われています。当社で設計製作する展示装置でも適材適所で光センサーを使っています。
吉岡 亮