マスと計量
2024.02.05
生活の中のSTEAM(科学・技術・工学・芸術・数学)シリーズ。
今回は数学につながるお話です。
先ずは問題です。料理するときに1Lの牛乳パックがあります。計量カップを使わずに500mlの牛乳をはかるにはどうすればいいでしょうか?
ヒントは昔から使われている桝です。
西暦701年に施行された「大宝律令」にて、量るという概念が提唱されていたため、恐らく1300年ほど前から量をはかるのに枡が使われていたと言われています。豊臣秀吉の時代には年貢を納める基準として一升ますを全国統一で定義されました。
桝は何杯分かだけを量れるのではなく、上手に傾けることで様々なはかり方ができます。
満タンを1とすると
1面を固定して桝の頂点を結んで傾けると1/2が計れます。
斜めに頂点を結ぶように傾けると1/6が計れます。
これらを組み合わせると桝を使うことで1/1,1/2,1/3,1/4,1/5,1/6を測ることができるのです。
(どうすればできるかは考えてみてください)
さて最初の問題にもどると、牛乳パックの下と上の角を水平にすることで1Lの半分の500mlが簡単に量れます。
数学なんてなんの役に立つの?という疑問がある方もいるかもしれませんが、小さな知識が生活の中で役立つ知恵につながることがあります。
平河 翔