「好きなことだけしてはダメですか?」
22023.10.10
「好きなことだけしてはダメですか?」
私たちはその子どもの質問にどう答えますか?
その時、私たちは、過去の経験から得たことを振り返り質問に"何々だ!"と即答し、
その質問に"どうしてその思うの?一緒に考えてみようね!"は、あり得ません、なぜなら、私たちは、今日まで、みんなで懸命に頑張って働き共に豊かな社会をつくりだした体験から、「言われたことだけ頑張ってやる」ことになんら疑問も持たずにやってきたからです。
それは「みんなで頑張ることが良いことだ」とする教育を受けてきたからで、それが「子どもと一緒に考えて答えを出す」などあり得ないと思う私たちの考え方が課題となっているのではないか考えています。
時代の変化は激しく、答えのない不確実な時代になっている、今、私たちには、将来への不安で一杯になっています。
それは、みんなで同じ答えに向かって頑張る教育を受けてきたことで「自分の意志で考え、勇気を出して、自分なりの答えを想定して突き進み」などという「身勝手な答えはあり得ない」と判断してしまうからです。
なぜなら、私たちは、好きなこだけをしていては、社会から取り残されるので、つい経験から得た答えを言ってしまう。
その答えは「正解のレール(よく勉強して、いい大学を出て、大手企業に就職する)を歩む」ことです。
しかし、これからの時代にそれだけが正解なのでしょうか?みんなキズキ初めているのではないでしょうか。
子どもたちのやりたいことを大切して、やる気スイッチを自分で押してその能力を高めるワクワクする「自分の子どもだけのレール」があることを、
そして、そのレールは、「行く抜く力を育むためのとても大事な学びのプロセス」であることを。
自分の想いを抱え込んで社会に合わせないといけないような、こんな心の狭い社会をつくったのは、他でもない私も含めた大人たちです。
変わるべきは私たち大人たちであって、子どもたちではないのです。
その反省に立って、子どもたちを今の社会に合わせようとするのでは無く、むしろ子どもたちが現状を変えていけるように、現状から解放されるような「問いを大切にした主体性の教育」に導いてあげるべきではないかと思っています。
その結果として、新しい景気をどこかに探すことではなく、新しい目で今の時代を「問いを立てて見る」ことができる人づくりができるのではないかと考えています。
つくるまなぶ京都町家科学館は、この課題解決に向けて「親子が一緒に学び合う」講座の開発を進めています。
宿野秀晴