オンライン工場見学「工具が生まれる工場たんけん!@KTCものづくり技術館」
生活の中のSTEAM(科学・技術・工学・芸術・数学)シリーズ。
今回は技術につながるお話です。
みなさんのおうちを見回したときに「工具」はありますか?
この度つくるまなぶ京都町家科学館では、「工具が生まれる工場たんけん!@KTCものづくり技術館」と題して
小学生対象のオンライン工場見学を開催しました。
概要のレポートはつくるまなぶの活動記録をご覧ください
Medico-tecは普段「科学館などの展示装置・演出装置・エデュテイメント装置の製作施工保守」というハードのものづくりをしているのですが
つくるまなぶ京都町家科学館では「つくりながらまなぶ」STEAM教育のソフトを発信しています。
これは科学館の装置が「スイッチを押せば正解の現象が再現される科学現象の展示」であるという概念から、「試行錯誤しながら身をもって現象を体験することで身近な科学を身につける」という本質に近づくために創り出した1つの形態です。
今回ご協力をいただきたKTC京都機械工具株式会社は、業界トップレベルの精工さと安全性を備えた工具をつくるメーカーで、鉄の塊を鍛造するところからメッキまで自社工場で一気通貫して製造をしています。
沢山の工具が展示されている
そんなKTCの工場へおじゃまして、工具の作られ方をカメラで追いながらクイズをしたり、手元に届く実験キットでいろんなネジを締めたり、パンタグラフ拡大機を作ってみたり盛りだくさんの内容のイベントでした。
途中で参加している小学生たちからプロへの質問タイムがあったのですが、
・どうしてドライバーにネジがくっつくの?
⇒ネジをつけてからネジが回せるようにしています
・レンチはどうして少し曲がっているの?
⇒なるべく小さい角度で回せるようにわざと15°傾けてます仕組みになっています。表でまわして、裏でまわしてってすると少しの角度しか工具を回せなくてもネジを回すことができるでしょう!
などなど、すごくしっかりした質問と丁寧な回答ががたくさん飛び交い、
それぞれ気づいたり、納得しながらオンラインでありながらリアリティのある学びの体験ができました。
KTCの方からも「ものがこわれた時買いなおすのではなく、ぜひ一度分解して仕組みをみてみたり、修理に挑戦してみるきっかけになればうれしいです。」とおっしゃっていただいたのですが、
自分の手でものをつくったり直したりすることはまさに学びへの入り口だと感じました。
工具1つとっても、STEAM(科学・技術・工学・アート・数学)の軸で切ってみてみるととても多彩な学びの宝庫になります。
これからも、子どもにとって知らないことに興味を持つところから、わくわく学べる仕組みを広げていきたいと考えています。
平河 翔