古いものをなおして使う その2
2022.02.28
生活の中のSTEAM(科学・技術・工学・芸術・数学)シリーズ。
今回は工学につながるお話です。
最近子どもの休校対策として書斎で子どもが勉強できるように模様替えしていたのですが、
ダイニングの椅子がなくなって不便していました。
そんな中、ふるどうぐ屋さんへ行くといい感じの踏み台に出会いました。
昭和初期の木製二段踏み台
いろいろガタがきてたので安く譲ってもらって修理して使うことにしました。
踏板がぐらぐらしていたり、板が浮いていたりしています。
まずは高さが550ミリとちょっと高めだったのでテーブルに合わせて450ミリにカット。背もたれのない椅子として使えるように調整です。
けびきを使って天板面と水平な線をひきます。
毛引きで引いた線に合わせてのこぎりで切ります。
今回は斜めの面に対して水平に切るので少しだけ難しいのですが、
先に引いた線に沿って1ミリほど切り溝をつけておくと切りやすいです。
切るとまだ杉の木の香りがします。
ガタガタしてた踏板は当て木を追加して固定、浮いてる板材は釘で留めました。
古い木は、新しい木と違って水分率が低くゆがみや変形が少ないので
いったん直してしまえばまたしばらく使えるようになります。
無垢材なので仕上げにオイルを塗りました。塗ると表情が生き返って見栄えがします。
たまにメンテナンスとして塗りなおす必要がありますが木地がきれいに見えるのでおすすめです。
最後に床に傷がつかないようにフェルトを貼って完成です。
古い道具は手ごろなだけでなく手を入れると気づくことがたくさんあります。
そして少し手間はかかりますが、メンテナンスできるようになると愛着もわきます。
みなさんもぜひモノを買うときに中古を直して使うという選択肢も視野にいれてみてください。
平河 翔