古いものをなおして使う
2022.01.17
生活の中のSTEAM(科学・技術・工学・芸術・数学)シリーズ。
今回は工学につながるお話です。
普段使っていたカメラの三脚が壊れてしまったので買いなおそうと思っていたところ
偶然入ったリサイクルショップで三脚を見つけたので購入しました。
今では簡易なものは100円で買えてしまう時代ですが、しっかりと作られたものを買おうと思うとやはり値は張るもの。
かといって別に新品にこだわりはないので手ごろに手に入れることができました。
(ついでに子どものホッピングも一緒にゲット!あとでいっしょにオイルメンテします。)
家に帰って三脚をよく見ると、雲台の一部のネジが回りにくいところがあったので一旦バラバラにして掃除をすることにしました。
部品は小さいので、トレイなどを用意すると部品を無くしにくいです。
ネジが錆びて回りにくいところは、まずオイルスプレーをかけ少しずつ動かします。
無理やり回しすぎるとネジ穴がつぶれてしまったり中でネジが折れたりすることもあるので、ドライバーごしにネジの調子を伺いながらはずしていきます。
(無事にバラバラになりました)
トレイの下の方に小石が入っているように見えますが
拡大してみると小さいもので直径2ミリ(M2)長さ3ミリの押しネジが使われています。
押しネジは雲台の傾きを決める軸の回転留めや抜け止めとして使われていました。
下記のパーツの溝に押しネジがささって、空回りをしないようになっています。
黒い部品は中心に線が入って見えたので鋳型で作られたのちタップを立てて黒メッキ、
ネジ系のパーツは回転体で作れる形になっていてクロームメッキされているようです。
分解すると、量産するための工夫が随所に見えられて勉強になりますね。
パーツを1つずつさびを落としてから、オイルを塗ってスムーズに動くように再組み立てをします。
硬かったネジもスムーズに動くようになり、細かい汚れもすっきりきれいになりました。
古い道具は手ごろなだけでなく分解することで気づくことがたくさんあります。そして少し手間はかかりますが、メンテナンスできるようになると愛着もわきます。
みなさんもぜひモノを買うときに中古を直して使うという選択肢も視野にいれてみてください。
平河 翔