学びとは、自ら「問い・考え・行動する」こと


2021.08.16

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振り返れば、昭和の時代の学びのあり方はどうだったのだろうか。

先生や先輩から教えられる知識を黙って聞いて頭の中にたたき込んで記憶して、試験の時にその記憶をはき出した結果が成果だと疑いもしなかった。

そして、社会人になり、組織の中の一員として学んだ知識を忠実に再現して、求められる答えを出すことが成果であると思い込み働いて来た。

先人達の成果のお陰で、我々は世界から「Japan AsNo.1」と言われ、その功績を維持するために、「もっと、もっと」の掛け声で、製品やサービスの効率を追求することに努めてきた結果、

気づくと、私達は、1を10や100にすることを求められ続けたが、0から1を生み出すことは求められてこなかったのでのではないか。

その結果して、私たちの働きは失われた30年と言われるようになった。


何故、そうなったのだろうかと皆が考えるようになり、その要因は「学び方」にあるとして、文科省は2020年から新学習指導要領の運用を始め、こども達の学びのあり方を変えようとしています。

それは、「予測できない時代を主体的に生き抜く力を育み」ことです。

何かというと、学び方を教えられたことを鵜呑みにして知識とする一方向の教育ではなく、

教えられた知識を、自分なりの考えで実行して知恵として体得する、教えられたことを、自らが「問い、考え、行動」して学びとする双方向の教育にするということです。

つまり、知識を実践することを通じて、自らが行動できる知識にすることです。



そのやり方としては、

◎協働すること(知識は他者に学び、協働に用いる)

社会は、一人で完結するような物事は多くなく、他者との協働によって成り立っています。

だからこそ、知識は自分の中にしまうのではなく、他者と協働することで学び取った知識が生きた知識になります。

例えば、同じ講義を聞いてもグループワークをすると、それぞれに聞いた話しの学び方が違う、自分なりの経験と照らし合わせ学んでいることに気づく、協働することで効果が実感できます。



◎つくりながら学ぶこと(ものをつくることによって知識が構成させる)

知識を自らの意志で「問い、考え、行動する」ことで腹落ちするもので、

そのプロセスとして、ものをつくりながら学びことで、知識は自分の知恵として構成させるというもの

例えば、料理のレシピは読むよりも試しに一回作ってみた方が理解できたり、頭の中で漢字を覚えるよりも書いた方が覚えやすかったりします。



◎体験型研修は知識を自分ごと化させる

講義によってただ知識を知るのではなく、体験型研修をすることによって知識を自分ごと化し、実践しながら身に着けていくことができる。

だから、知識を体験する時間を設けることが大切で、更にそのことをグループで行うと、体験共有が出来てお互いに学び合いにもつながります。




私たちは、その学びの実現を目指し、"つくると楽しい、もっと知りたくなる!"を理念にして、開かれた教育支援事業として

「つくるまなぶ京都町家科学館」を運営しています。その活動内容はHPをご覧ください。

〇株式会社OpEL.:https://tsukuru-manabu.jp

〇Medico-tec株式会社:https://www.medico-tec.co.jp

私たちが取る組むSDGsのテーマは【4.質の高い教育をみんなに】です。

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宿野 秀晴