エネルギーの貯蔵


2021.4.12

最近、「卒FIT」という言葉を見かけるようになりました。

「FIT」とは、約10年前に始まった「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」で、太陽光発電などで余った電気を10年間、市場価格より高く買取る制度です。10年前に開始した家庭では、低価格でも売り続けるか、蓄電池や電気自動車に充電し使うという選択にせまられます。

蓄電池は電気の有効利用としてはメリットがあるのですが、コストや寿命の問題があります。また、電力会社に売られた電気も貯蔵が難しいため、供給を上回った分は捨てられているのが現状です。

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                                     出典:国立環境研究所

そこで、今回は様々なエネルギーの貯蔵方法について調べてみました。

フライホイール・バッテリー

発電した電気でフライホイール(コマ)を回しておきます。そして必要なときにその回転力から発電をするという仕組みです。蓄電池に比べ充放電の劣化がなく寿命が長いとうメリットがあります。最新の超電導軸受タイプはリチウムイオン電池より充放電効率も高いそうです。

ハイブリッドカーや電気自動車の回生ブレーキも似たような技術と言えます。

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      出典:Wikipedia               出典:新エネルギー・産業技術総合開発機構

メガソーラーを支える 次世代フライホイール蓄電システム(解説動画)

https://www.youtube.com/watch?v=_j-qebT93w8

出典:サイエンスチャンネル




超電導電力貯蔵(SMES

 電気抵抗がゼロになるという超電導の性質を利用することで、コイルに電気を流し続けることができます。必要なときにスイッチを切り替え電気を使用します。

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                           出典:新エネルギー・産業技術総合開発機構



圧縮空気電力貯蔵

 圧縮機(モーター)で空気を圧縮しタンクに貯めます。電気を取り出すときは、膨張機(発電機)で電力に変えます。

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                           出典:新エネルギー・産業技術総合開発機構



水素エネルギー貯蔵

 水を電気分解し水素を貯蔵します。必要なときに燃料電池車や水素発電で使用します。

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                                    出典:資源エネルギー庁


エコキュート

需要の少ない夜間の電気を使い、エアコン同様のヒートポンプでお湯を作りタンクに貯めます。日中必要なときに貯めたお湯を利用し、昼間の電気の使用量を減らします。

結合3.png                                        出典:三菱電機


蓄熱式空調システム

夜間の電気で夏は冷水や氷、冬は温水を作り、日中に空調として使用します。

スカイツリーには、7000トンの水槽が設置されているそうです。

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                                     出典:株式会社ヤマト


まとめ

 風力や太陽光に代表される再生可能エネルギーは、自然のエネルギーを利用するため、発電量の変動が大きく安定しません。

今後、環境に優しい再生可能エネルギーが増えることが期待されますが、せっかく発電した電気を捨てざる負えない状況も増えてきそうです。

エネルギーを有効活用するためにも、様々なネルギー貯蔵技術の重要性が高まって来ると思われます。

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吉岡 亮