実績装置集
024大型津波実験装置
※イラストはイメージです。
外観:W約16,000×D約1,240×H約1,600
■演出概要
津波の伝わり方や激しい流れの恐ろしさを学習します。
1.スイッチを押すと実験水槽の左側に設置した造波装置が駆動して津波を1回起こします。
2.発生した津波が右側のジオラマに向って進む様子をガラス越しに観察することが出来ます。
3.津波がジオラマに到達すると水が一気にジオラマに流れ込みます。
4.造波装置が自動的に停止して待機状態に戻ります。
※波は津波のほかに連続波を発生させることが出来ます。
・津波:波高約12cm程度(水深約35cmの水面より)、波長約1から2mの内で2パターン
・連続波:1パターン
設計に入る前に、どれくらいの波を起こすことが出来るか見当を付けるために、1/10の大きさの水槽を作成して検証実験を行いました。
検証実験の結果、水深が浅過ぎると波高が出ず、深過ぎても造波板に水圧が掛かり、速度が出せなくなる(波高が出ない)ことが分かりました。
色々な水深やストロークを試したところ、水深35mmで波高約10mm、波長15cm程度出るので、実際の水槽でも同様に波高10cmは出ると考えて、設計に取り掛かかることになりました。
ピットの寸法や基礎の配置が打合せの通りになっているか現場を確認します。
給排水の位置やサイズを確認します。
製作図を基に造波装置を製作します。
製作図を基にシステムコントローラー(制御器)を製作します。
工場にて造波装置単体のテストランニングを行ないました。
本来なら水槽に水を入れて行ないたかったのですが、今回は工場に対して水槽が大き過ぎるので断念しました。
製作図に基づいて水槽を製作します。
塗装工場にて仕上状態を確認します。
現場に搬入します。
搬入路では水槽にキャスターを取付けて運搬しました。
全長が16mもあり、水面も目立つので慎重にレベルを合せて組み立てます。
基礎に固定する為のアンカーを打ち込みます。
固定部分は無収縮モルタルで固めます。
造波板のストロークエンドにはリミットスイッチを2重に設けて安全性を高めています。
波で誤動作を起こさないように水位センサーはフロートではなく電極棒タイプにしました。
水槽の端には造波板の裏側から出る波を抑えるための消波材(樹脂)を取付けました。
造波板(裏側)にも消波材(樹脂)を取付けています。
給排水管を接続します。
水槽(ガラス)に付着するスケール(白い汚れ)を防ぐために、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムを取り除く軟水装置を取付けました。
軟水装置のフィルターを再生するための工業用塩をタンクに補充しておきます。
ガラスとフレームをシリコンコーキングします。
水槽が完成しました。
システムコントローラー(制御器)を設置します。
スイッチボックスに配線します。
照明器具を取付けます。
照明の安定器は湿気を避けてバックヤードに一ヵ所に収めました。
別工事の陸地模型が設置されました。
軟水装置のメンテナンスのためにカバー側面は全てメンテナンス扉にしています。
造波装置が大きいのでカバー正面は全てメンテナンス扉にしています。
現場にて初めて水を入れてのテストランニングです。
波高は検証実験の通り約12cm出ることが確認できました。
波長は1.5から2m程度出ています。
波が陸地に掛かる瞬間です。
津波が単なる高波ではなく巨大な水の塊であることが分かります。
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この記事は2008年08月28日にアップいたしました。